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実際の問題解決をやっていかなければならない。例えば、政府のやっていることが正しければ「政府は正しい」ということになるし、政府のやっていることが間違っている場合には、私は「政府は間違っている」と言わなければならない立場にある。しかし、政府が何か間違ったことをやっているとき、それは、やはり私にとって非常に困った頭痛の種となってくる。

私の課題は、どのように国民から十分な信頼を受けてフィードバックをもらえるか、そして又、どれだけ多くの人たちが実際に信頼をしてくれて本当に苦情を申し立てに、あるいは助けを求めてきてくれるかということである。この課題はまだまだ解決はしていない。したがって、まずこの課題に取り組んで、それが完了して後にISO9000というものに取り組まなければならないわけである。

次に、われわれの使命についてであるが、ここでもまた強調していることは、公正で公平な調査ということである。しかし、これが非常に難しいときもある。特に自分の部署の職員が関与しているケースの場合には、対処の仕方が非常に難しいが、それはわれわれの任務であるから遂行しなければならない。汚職であるとか非効率な状況は、徐々に取り除いていかなければならないわけである。そこで、このようなことに基づいてわれわれが目指している目標がある。まず国民がわれわれに対して完全な信頼を持ってくれて、政府のサービスに何らかの問題がある場合には、どんなことでも信頼を持って苦情を申し立てられるような環境を作り出さなければならない。そこでわれわれは、様々なキャンペーンを行っている。例えば、地方に行ったりとか、ショッピング街でキャンペーンを行って、われわれがどのよううなサービスを行っているかということを多くの人々に知らしめるようにしている。

また、様々な省庁の長とも協力し合って問題を解決していく委員会がある。「行政苦情に関する常任委員会」がそれであるが、これは非常に力のある委員会であって、政府関係者が恐れるような存在である。私が調査した結果や私の勧告は、全てこの「行政苦情に関する常任委員会」に送られる。(この委員会がどのように機能しているかについては後で話したいと思う)。この委員会において決定がなされた後の私の任務は、その決定に基づいて関係省庁が本当にそれを実行しているかどうかということをきっちりと見極め、実行させていくことである。

また、各省庁の長がわれわれの委員会についてもっと真剣に考えるようにという目的で、各省庁に四半期報告を出している。内容は、苦情及びそれに対して各省庁がとっている行政措置の状況である。もしも、われわれが出した勧告又は是正措置に十分に従ってもらえない場合には、私は、省庁の長をもって構成する会議にこれを提出することになる(したがって私もそのような省庁の長が出る会議に出なければならないということになる)。また、オンブズマンと同様に年次報告を作成して提出する。これは省庁のみならず政治家の間にも回る。

さて、時々難しい問題がある。例えば政治家とも対処しなければならないケースがある。政治家の立場というのは明らかに私より下ではないわけで、何らかの調査結果を出さなければならないという場合、私はそれを首相経由ということにする。そして、私が政治家が絡んだ問題について首相に書類を提出すると、首相がそれに対してとるべき措置についての決定を下し、大抵は問題が解決する。

 

 

 

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